友達以上

大学3年

大学3年になると、鬼のようなドイツ語の授業が少なくなって、だいぶ余裕ができました。でも私は国語の教職を取るために国文科の授業も取ったりして忙しく大学生活を送っていました。そのころ、親しい友達を集めて、漫画ファンのサークルを作りました。マニアックな少女漫画などのファンのサークルで、喫茶店に集まって漫画の話をしたり、会誌を編集したりしていました。そのメンバーの中に、トオル君という2歳年下の男の子がいました。彼は真面目で優しくてシャイな感じの人でした。

 

彼に会誌の編集を頼んだり、一緒にアニメ映画を見に行ったり、親しい友達としてつき合っていました。私は恋人はいないけど、男友達はたくさんいる、というタイプで、気軽にいろんな男の子と話したり一緒にサークル活動をやったり、映画を見に行ったりしていました。それは先輩後輩関係なしでしたが、どちらかというと私は後輩に受けが良かったようです。ちょっと姉御肌のところがありましたので。

 

トオル君とはずいぶん一緒にいろいろなことをして、でも友達だと思っていました。ところが、トオル君の友達で私の友達の一人であるイクオ氏が、「トオルは君のことが好きなんだよ」と言いました。私もトオル君のことは友達の中でも特に気があうと思って大事に思っていたのですが、まあ、友達以上恋人未満というところだったでしょうか。トオル君は、大学卒業後に会った時に、プロポーズもしてくれました。でも、私はすべて冗談にして流してしまいました。今も彼はいいひとだったなあ、と懐かしく思い出します。